右ウインカーとハザードランプの不調

前回、右ヘッドライト下のウインカーランプ部分をリプロの新品に交換し、無事に作動したことを確認したばかりなのですが、先日走行中に突然ウインカーが点灯しないトラブルに見舞われてしまいました。
不具合を細かく言うと、
①ウインカーレバーを倒しても、右ウインカー(前後共)の合図が出ない。もっと細かく言うと若干作動音らしき音はするが全く点灯しない。
②ハザードスイッチを入れてもハザードが点滅しない。その際、若干の作動音が聞こえ、メーターパネルでも薄っすらと点滅もあるものの、車外のランプは点かない。
③左ウインカーだけははレバーを倒すと問題なく点灯する。
 といった状態で。右側ウインカー回路に問題がありそうです。

 

 

リプロに交換したランプ部分は、先日交換した時点で問題なく作動する事を確認しています。
このリプロランプが悪いとは考えにくく、他の原因を探ります。




順番に探っていきます。
ハザードスイッチが故障するとウインカー系がおかしくなるのは 以前のメモ で学習したので今回も念のためスイッチを調べてみることにしました。

 

 

前回はハザードスイッチを外しませんでしたが、今回は取り出して点検してみます。
前回作ったハザード専用の自作工具がまた役に立ちました。

 

 

外したハザードスイッチ。
正面からハザードスイッチのナットを自作工具で回し、固定を緩めていきます。一度ここは緩めているので簡単にスイッチのナットは回ります。
でもここからが大変で、ダッシュ裏のコネクターを外すことができません。というよりダッシュ裏のコネクター部分に手が届かないのです。ダッシュ下に潜り込み、頭を入れ逆さまになって裏側に入ってみたり、手を必死に伸ばしてみたりと色々試し、なんとかコネクタを外すことが出来ました。
結局は少々手間でしたがステアリングを外し、体をダッシュに近づけ、腕をダッシュ裏に思いっきり伸ばして指先の感覚だけで外す方法で外すことが出来ました。

 

 

とても苦労して外したスイッチですが、テスターを使いチェックしてみたところ、結果は問題なし。
いつもここを疑ってしまいますが、このスイッチは私が思っているほど壊れないようです。
元に戻します。

 

 

次はハザードリレーを疑い、これを新品に交換してみる事にしました。
ダッシュ内、ボンネットオープナーの奥に付いているリレーです。

 

 

新品といっても、これと同じ新品は無いので、流用できそうな新品に換えてみて様子を見ます。

 

 

前回ウインカーが作動しなくなった際に買った、ナイルス製の2極タイプです。
形は同じですが、色も違うし点滅間隔も少し違うリレーです。
これに付け替えて直ればと期待したのですが、残念ながらこのリレーに交換してもウインカー作動は戻りません。ハザードリレーの不具合でも無いという事です。

※このリレーを使うにあたり注意する事

 

 

次はヒューズを見ていきます。
すると矢印のヒューズが切れている事がわかります。「ストップランプ、ハザード」20Aです。
これが原因か?と思いヒューズを新品にします。入れ替えてからスイッチを入れてみたのですが、これでも症状は変わりません。
でもヒューズ切れがあったという事は、どこかでショートしたり、過電流が流れている事は間違いありません。

 

以前調べた配線図を、また眺めながら考えます。
でもあまりにごちゃごちゃしているのでよく分からなくなり、面倒ですが繫いでいるパーツを順番に外してからスイッチを入れ、変化を見るという方法で不具合箇所を特定していきます。
右側が怪しいので、先日付け替えたパーキング・ターンシグナルの端子を外してみます、外してハザードスイッチを作動。でも直らず。
右ヘッドライト・・、右のサイドウインカーと試していったところ、なんと右サイドウインカーを外したところで、ハザードと右ウインカー機能が復活します。

 

 

なぜかここが原因だった右のサイドフラッシャー。
ここは前回純正ではありませんが新品にした部分です。新しいはずなのに不具合?でもここの配線を取り外してみたらハザードランプが復活するのです!

 

 

バルブの問題かと思い、バルブをチェックしセットし直します。その後サイドフラッシャーを車体に取り付けスイッチを入れると、またもやフラッシャーが作動しなくなります。
どこで不具合が発生するのか?今度は不具合の発生したままビスを緩めていってみると、途中でフラッシャーが復活。
ビスを緩めると復活し、締めると不調になる事がわかりました。

 

 

どうやらビスを締めこむ事によりゴムが圧縮され変形し、ビスと台座部分が触れてしまう事により、この部分で短絡が発生しているのが原因のようでした。
これが原因でヒューズも切れてしまったのかと思われます。

 

 

サイドフラッシャーの接続部。
前回ここをリプロに交換した際、ボディ側の配線につなぐオスギボシ2つを逆に繫いでしまったようです。
写真のようにサイドフラッシャーから出る配線は、どちらもギボシ接続で、しかもどちらもオス端子になっているので逆に入れても接続が出来るのです。

 

 

思い当たることがありました。
サイドフラッシャーを繫ぐ際に、電気の流れを見るとボディの配線から、サイドフラッシャーの電球に入って出てくるだけの回線だし、しかもギボシオスが二つなのだから差し込みはどちらでも良いだろうと甘く見て適当に入れていました。
その時はたまたまフラッシャーボディの締め込みが緩く、ゴムが間に入っていてビスが台座に触れなかったのでしょう。
それで今まではウインカーが正常に作動していたのだと思います。

 

仮に接続を間違えていても、ビスを強く締めこまなければ、ビスと台座(赤マル部分に)が触れる事も無く、この不具合も起きなかったかもしれません。
今回は微妙な力加減で固定されてたサイドフラッシャーが振動などでビスが触れる事になってしまい、突然不具合が起きてしまったようです。
原因がわかったので、この後車体に接続するギボシ部分を逆に接続し直し、配線を修正しておきました。

 

 

サイドフラッシャーから出るギボシ(黒線)は車体側のギボシメス(黒線)にきちんとつながないといけません。
自動車のメンテナンスに詳しい方でしたら、黒は黒という感じで基本に忠実に作業することを徹底していると思いますが、今回のトラブルは変に配線図をみてどちらでもよい感じ・・と解釈してしまった私のミスでした。

 

 

作動テスト。
いろいろ悩んでいろいろ試した今回の不具合ですが、右フラッシャーが原因とは思えませんでした。でもなんとかまた無事に動くようになり一安心です。
前回のウインカー不調や、今回のハザード+ウインカー不調といい、原因がわかれば単純なことなんですが、不具合が発生している最中は不安だらけで、回復までは時間がかかるものです。
他の方が同じミスで悩まないよう今回もメモを残しておきます。

 

 

テスト走行。
左右のライト、左右のウインカー関係も問題なく点灯しています。<2025年11月>

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