
先日オイル交換をした際に発見したブーツ(右側)の不具合です。
ブーツの真ん中から割れていました。実際の割れはもう少し小さいものでしたが、破断個所がわかり易いように少し引っ張って広げています。

前の車に乗っていた2008年に、同じ部分の交換を行った事がありました。当時の写真を見るとパーツはシールデザインが古いタイプの頃のものです。
今回はブーツの手持ちストックが無かったので、近くのディーラーに行き、この番号で在庫を聞いてみたところ、今でも入手できる事がわかり左右分を注文してきました。
こういった消耗品を作り続けてくれるのはとてもありがたい事です。

純正は入手できる事がわかりましたが、今後いつ製造廃止になるかわからないので、今回は試しに汎用ブーツ(社外他車用)を使い流用修理ができるのかやってみる事にします。
ラックのブーツ取り付け部の寸法を測り、大野ゴム製のサイズの合っていそうなブーツを探して入手してみました。
純正はゴムブーツのみですが、こちらのパッケージにはクリップやバンドもセットされています。親切です。

タイロッドエンドを外す前に正面の目印(白)を付け、更にロッドの間隔の長さを測っておきます。今回はタイロッドエンドを外さなくてはならないので、組みつけの際におよその目安にするためです。

プーラーを使ってタイロッドを外します。

外れました。
痛みは無いように見えますのでブーツも含め、タイロッドエンドはこのまま再使用です。

S30初期型のステアリングラックはブーツを外すとこのような状態になります。実際にはブーツを外すとグリスだらけですが、これは拭き取った後です。
赤い矢印部分の溝にブーツの端が入り、クリップやバンドで固定されます。

大雑把にサイズを測っておきます。
今はステアリングを真っすぐにしている状態です。こうして見るとサイズ14~5センチのものを準備すればよいように見えますが、実際には少しブーツを縮めて装着するようで、17センチ程度のブーツが必要です。

これはステアリングラックを右一杯にした状態。
伸び縮みする部分は12㎝程あるようです。

左側一杯に切るとここまで縮みます。

通常の状態から+-6センチ程度の伸縮に耐えられる汎用ブーツでないと使えません。
ブーツの通常の状態での長さや、山の数も踏まえてよく探さないとサンマル系には使えないようです。実は今回も他にいくつか適当にブーツを買っているのですが、山の数が少ないものは伸縮に耐えられず使えませんでした。

選択に失敗したブーツ。
ロッドの入る穴部分の径はそこそこ合っていて、長さもそこそこあるのですが山の数が少なく、思ったほど伸びなかった他車用ブーツ。
そもそも長さが17センチ程度は必要とわかっていたら多分買わなかったと思うのですが、下調べが足りませんでした。
これはバンドだけでも使えたらと思っています。

今回使ってみた汎用ブーツは、この部分の径(黄色矢印)がオリジナルより数ミリ大きいものだったのでやや緩く、ブーツ付属のバンドでしっかり押さえないといけないようでした。
バンドが無い状態で伸ばすと簡単に「スポン!」と抜けてしまいます。
サンマルのステアリングラックには、このステンレスバンドが入るだけの溝があるので、ブーツを溝部分に合わせ、ステンレスバンドでブーツを締めこんで固定しています。

固定を確認するためステアリングを左右に切ってみます。
ブーツが伸びている状態だとこんな感じ。結構引っ張られていますが、バンドで押さえているのでブーツは外れないようです。
実際にはこのブーツを装着する前に、内部の可動部分にグリスを塗りこんでからゴムを被せています。

縮めた状態。
かなり縮められていますが、山が多いのでうまく折り畳まれています。
純正ではないカバーですが、この様子ですとサンマル系にも使えそうです。
元々ゴムの質や造りは大野ゴム製品なのですから問題はありません。形やサイズが合ってくれれば問題なく使えるはずです。

ブーツの両端はしっかりと塞がれていますので、ゴミの混入も無いと思います。
問題は伸縮を繰り返す事により、形の合っていない部分が当たりすり切れてしまう事であったり、バンドで押さえた部分に負担が掛かり切れたり、もしくは緩んで外れたりする事です。
でも今回はお試し装着という事でもありますから、おかしな部分が出てきたら純正に戻せば良いだけですので、まずはこのまましばらく使って様子をみることにします。

純正パーツの供給があるところで、サイズも微妙に違う汎用品を探して、不具合が発生するかもしれないブーツに交換する物好きな方も、そう多くはいないのではないかと思います。
今回装着出来たとは言え、長く使えるか試していない状況で他の方にお勧めすることも出来ません。純正の供給が途絶えた際の予備検証とでも言えばよいのでしょうか。でもそうなったらきっと純正同形状のリプロが出ているかもしれません。
古い車の純正品は年ごとに高くなっていきます。高くなりすぎるとリプロや流用品に流れ、純正品のオーダーが入らなくなると製造廃止となります。なかなか難しいところです。

日産からの純正品。
長さは16~17センチ程度ありました。少なくともこの長さが無いと伸び切った際に持たないという事でしょう。あと触ってみて感じたのは、大野ゴム製より薄めのゴムで作られているのか、柔らかくしなやかに感じました。この作りですと耐久力はわかりませんが、伸縮性は良いと思われます。
ゴムパーツですから出来れば新しい日付のものが届いたら良いなと思っていたら今年の9月の製造でした。こまめに生産してくれているようです。
こちらは大野ゴムに不具合が発生した際の保険として今回は保管しておきます。

試運転を行い問題がないことを確認。今回使ってみた大野ゴムの社外品は1400円程度で、純正品は税込み価格が5000円で少しお釣りが出る程度(共に片側)。この価格差には少々驚かされてしまいます。反対側も違うタイプを探して試してみようかという気持ちになってしまいます。<2022年12月>
<後日追加>

純正ブーツの大まかなサイズです。
写真上側の小さい方の穴は9.5mm位、下側の大きい方の穴は31mm位。
単純にこのサイズのブーツを探せば良いかと思っていたのですが、別に機能的に必要な部分があったようです。この写真で見えている上側の矢印凸部分の空気抜きです。

これが無いと伸縮によって空気がうまく中に通らず、特にブーツが伸びる際にはクシャクシャになったままになります。
これは付けてみて、何度か動かしてみないとわからない部分でした。純正はステアリングを切っても「シュー」と音がして空気が通りブーツの形が戻ります。

左側にも付けてみようかと今回試しに買っていたブーツ。上はスバルの軽自動車用で下はシルビア用だと思われます。
ブーツそのものの品質は、両方ともしっかりしています。

ミヤコ・大野ゴムのブーツ。
両方とも横から見た時のサイズ感は良いのですが、少し全長が長い方のブーツ(シルビア用)は大きい方の穴が40mm以上ありました。これを試しにラックに付けて試してみたら、ラック所定の固定部でバンドを使い締めても少しすき間が出来きてしまいます。これはこのまま使うとすき間からゴミが入りそうで使えないように感じました。もしくは緩んで外れるかもしれません。

空気抜きの有無。
両方とも残念ながら空気抜きは付いていません。これですと運転席側に付けたブーツと同じように、ステアリングを切るたびにクシャクシャになりそうです。そもそも他車用なのですから、それも仕方無い事でしょう。
左側がシルビア用で固定部が緩いブーツです。もしかしたら緩い部分が空気抜きになったりして?。でも固定部が緩いというのは抜ける恐れがありますからダメでしょう。

前に乗っていた初期車のラックブーツ。
この写真を見るとブーツの形が今と違う事がわかります。この写真では空気抜きの凸部分が確認できませんが次の写真では凸部分を確認できます。
品番も今と違いますので、何らかの不具合等があって品番や形が変わっているのでしょう。

新旧ブーツの違い。
大野ゴムやミヤコの汎用品でも、これ等と形だけは似たようなものが入手できる事がわかりました。
自分で簡単に交換できる方は試しに(多少ブーツが凹んだり形が違うのを覚悟で)汎用品を使ってみるのも良いでしょうし、工場でメンテはお任せという方でしたら、頻繁に交換する部分でもありませんから、安心の「純正品」を使って交換しておくのが無難ではないでしょうか。

今回は当初、助手席側も汎用品ブーツに交換してしまおうと思っていたのですが、空気抜きの有無と、現在のブーツの状態が比較的良好な事もあって、内部のグリス交換とブーツのバンド交換を行い再使用する事にしました。ここが傷んできたら今回買ってみたスバル用の汎用ブーツを試したいと思っています。
現行車の「汎用品」は車種指定が合っていればサイズや形も同じで問題は無いのでしょうが、古い車についての「流用品」という事になりますと何かと問題も出てくるようです。
少々高くても、しっかりフィットする日産純正パーツが未だに入手できる「S30系」は、旧車の中でも維持がしやすい車なのだと再認識させられる今回のメモでした。