
こちらはテンションロッドの純正ゴムブッシュになります。
部品番号(54476-21000)も入っているのでわかり易いパーツですし、現在でも問題なく入手できるパーツになっています。
このパーツが外れ、バックミラーに転がる様子が見えたのが今回のメンテナンスの始まりでした。

新旧ブッシュの比較
写真の左が使用後外したもので、右は新品です。
新品ブッシュはヘタっていないので厚みがあり、前回の作業ではあとわずかというところでナットがロッドに掛けられませんでした。

テンションロッドに新品ブッシュをセットすると、ロッドの出っ張りはこんな感じになります。
これで左端にもう一枚のワッシャーと中央にボディーのツバ部分の厚みが入りますのでナットの掛かる部分は無くなってしまいます。
あと10mm程ロッドのネジ切り部を伸ばしてくれたら、何の問題もなくナットが掛かるのですが、本当に悩ましい部分です。

今回ここでつまずいて悩んでいたら、いつもご指導いただきます「S30の先生」から、前回の私の素人作業を見かねた?ようで、こうすれば良いという方法を教えて頂きました。
私が理解した内容としては、リヤタイヤを固定し、フロントメンバーをジャッキアップして、(テンションロッドの角度等を調整=タイヤの上下調整をしつつ)タイヤを後ろ側に押し込めばテンションロッドも押され、その結果ブッシュが圧縮されナットを掛けるネジ切り部が出てくる、といったものでした。

早速実際に試してみます。
クルマが後ろにずれないよう、サイドブレーキや車止めで後輪が動かないようにしていから作業にかかります。
テンションロッドの前側(上写真の部分)は固定しておきます。その際、ロッドにブッシュとカラーを入れるのを忘れてはいけません。
ロッドの前側をボディにセットしてしまうと、後からブッシュを入れる事が出来ないからです。

次にフロントメンバーの中央部分でジャッキアップします。左右のタイヤが浮いたら角材を下に敷きます。

角材はタイヤが後ろ側に転がるよう角度を付けて置くのです。
※赤い線は角度のイメージです。

あとはフロントメンバーのジャッキを少しずつ降ろして、なるべくタイヤが後ろ側に動くように調整していきます。
これでロッドが一番奥まで押しまれる位置を探りながら下げていきます。テンションロッドが押されるので前側のブッシュも圧縮され、ナットが掛けやすくなるようです
但しこれでも裏側のブッシュは圧縮出来ません。ボディ固定部の裏側に付くブッシュとワッシャー(大)を付けるとロッドが出る部分はネジ切り部ギリギリでした。

何とかナットを付け、固定できた時の写真。
今回いろいろ方法を試し、その都度写真を撮っているので、大きいワッシャーの向きや小さいワッシャーの色が違う等、違うパターンの写真がたくさんあります。
皿の向きやブッシュの向きで入れ易さが変わる事もあり、とりあえず一旦固定して休もうという時は入れ易い方向で固定しているからです。
この写真の時は、センターの小さなワッシャーをそのまま使い、ワッシャー(大)はお皿の内側部分を前に向けて装着しています。

最終的には、この写真で見えるワッシャー(大)はお皿の内側をボディ固定部に向け、ワッシャー(小)は黒く塗ってから使っています。
部品表のイラストや、昔の車を分解した際の写真で確認すると、各パーツはこの向き、位置にセットしてあったようですので、おそらくこれが正解の組み合わせだと思っています。

ボディ固定部(ツバ部分)の裏側はブッシュ+ワッシャー(大)+ロックナットです。裏側のお皿は内側を後ろに向けています。
ロックナットですが、オリジナルではスリーロックナットを使う事になっていますが、前回外れたので(点検を怠ったのが原因なんですけど)今回は違うタイプのロックナットを使ってみました。
もしこれがダメならスリーロックに戻すか、もしくはダブルナットも良いのかと考えています。

テンションロッドの先端の10mm半ネジタイプの固定部ですが、ワッシャーを追加してみました。
なんとなくあった方が良いような気がして。パーツリストではボルトとナットだけなんですよね。

メンテナンス後、試運転。
S30先生のアドバイスもあり無事にテンションロッドのメンテナンスとブッシュ交換が終わりました。
ブッシュの厚みが変わってキャスター角が変わったのか?単にブッシュが新しくなった事によるのかもしれませんが、少し運転フィーリングが良い方に変わった気がします。
何かと壊れてくれる車に乗っていると、メンテナンスに追われ月日の経過も早いものです。今年もあと二月しかありません。
都内の木々の色も変わり、旧車には走り易い季節がやってきました。<2022年11月>

<後日追加>
テンションロッドのワッシャー(大)の新旧パーツの違いです。
左が現在の日産純正品で、右がおそらく製造当時の純正品ではないかと思います。

このワッシャーは有難いことに今でも新品が入手できます。但し、S30の番号(54537-21003)からは変更になっているので、比較的新しい車種に使われている部品なのだと思われます。
ご覧の通り仕上がりには若干の違いがあります。

この部品番号に変わっているのですが、外径や厚み、ロッドの入る穴の大きさ等、違いはほぼありません。

このように似たようなパーツなのですが、仕上げの黒い塗装と写真で測っているプレス部分の寸法は違います。
現在入手できるパーツの凹み部分の寸法は、直径で35ミリ程度。

当時のワッシャーの凹み部分のサイズは41ミリくらい。
フロント側に付くゴムブッシュは、このワッシャーの凹み側で受けるようになっています。ブッシュの交換等で新品ブッシュを装着する際には、オリジナルワッシャーの方が凹み部分の径が大きので、ブッシュが少しだけ奥に入りそうです。その微妙なところでナットの掛け易さが変わるかもしれません。
でも一度締めこんでしまえば、新旧ワッシャーの機能上の違いはほぼ無いものと思われます。
追加終 <2022年11月>