
楽しみにしていたエンブレムの樹脂メッキが仕上がって届きました。
今回お願いした樹脂メッキの業者さんには、エンブレムとして使用できるレベルまで、下地処理から樹脂メッキまですべてお願いしました。

比較のため3Dプリントから仕上がってきた「素の状態」にメッキしたものも1枚お願いしています。「素の状態」へのメッキはとひどい仕上がりになるから、やめた方が良いと言われたのですが、参考にするためと無理を言って作ってもらいました。
実際にメッキして貰ったものを見ると業者さんの言っていた事は正しく、とてもエンブレムとしては使い物にならない事が良くわかりました。上の写真を見てもらえばどれがノーマル仕上げかすぐにわかると思います。

こちらもそうです。まったく仕上がり状態が違います。
素人の感覚としては、3Dプリントしたままの状態でも、そんなに悪くは無いように思っていましたが、この差を見てしまうと、下地処理の大切さと、今回お願いした樹脂メッキ作業代がそこそこの金額になってしまうのも納得です。
このツルツル仕上げまで持っていくのは大変な作業だと思われます。聞きましたら、最終的には3000番のやすり迄使い下地処理をした上で、メッキ仕上げをしてくれたようです。

クォーターエンブレムの最終仕上げ。
今回は、Z文字部分周囲の黒い部分は別パーツにしていたので、これを組み合わせるだけでもある程度エンブレムの雰囲気が出てきます。

組み合わせ後。
別パーツで組み合わせるのは正解だったと思います。黒い部分とメッキ部分の境目がきれいに見えます。
ここもすき間が出ないようきっちりモデリングを行うのが少々手間でした。ギリギリだと入らず、余裕を持たせるとすき間が出てしまいます。実際に3Dプリントをして組み合わせて見ないとわからない間隔です。

色入れ。
円周部分(溝)の黒を入れていきます。細い筆で入れました。
少しでしたら黒がはみ出しても、後で拭けば取れるので気にしません。

でもやはりあまりはみ出すのも何なので、二枚目からの仕上げは(幅の広い方の溝だけですが)マスキング処理をして進めてみました。

Z文字の色入れ
シリンジで塗料を吸い上げ、一滴ずつ垂らして伸ばすように白を入れました。

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微妙な量を調節できないし、老眼や手のプルプルも相まってちょっとはみ出してしまう部分もあります。ここも少しならば、溶剤で簡単に拭きとる事ができるのであまり神経質になることはありません。

出来上がったエンブレム。
普通に使う分には問題のないエンブレムが完成しました。細かく言うと、Zのバックの黒部分にミミズ模様が無いとか、Z文字の大きさが微妙に違う(この2枚だと左側のZが少し大きい)といった違いがそれぞれあります。Zの大きさを変えたのは、小さいと白が入れにくいかと思い、ちょっと大きくしてみたのですが、標準の大きさでも問題なく入れることが出来るのがわかりましたので、仮に今後作る事があっても大きい文字は必要ないでしょう。
今回車にはこの2枚を装着しています。

なにぶん最終仕上げは手仕事なので、一つ一つ仕上がりが変わります。
クォーターエンブレムは今回4つ仕上げたのですが、何枚かやってコツをマスターし、比較的うまく出来たのがこの写真の右側でしょうか。これでミミズ模様が再現できていれば納得の仕上がりでしたが・・。

次は432エンブレムの仕上げ。
432エンブレムも色を入れていきます。今はリプロ品があるからこれは作らなくても良かったのですが、数字の中の赤色を初期のアンチ風の明るい赤でやってみたかったので、今回丁度よい機会と思い作ってみました。色の似ているタッチアップペイント、マツダ用のA4Aで塗りましたが、これ以上近い赤はカタログでは見当たりませんでした。

この部分の色入れもシリンジで塗料を吸い上げ、垂らすようにして埋めています。

仕上がった432エンブレムの純正との比較。
真ん中が純正アンチ。上下に今回のメッキエンブレム。こうして比べてしまうと仕上がりの違いがバレてしまいますが、普段使いのエンブレムですからこの程度で十分でしょう。

今回作ったエンブレムは両面テープで張り付けるように作っています。これも接着面が多いと取るときに苦労しますし、少ないと走行中落ちます。(一度実際にあってエンブレム紛失)
そこでクォーターエンブレムには今回少々多めにテープを付け、432は丸い窪み部分2個所にテープを貼っています。

今までのエンブレムとの比較。
中期の純正クォーターエンブレムをくり抜き、内部に樹脂を移植した(前回加工した)タイプと比べてみました。やはり黒い部分の模様がしっかり再現されているのが良いです。
これで側面に3か所の水抜き穴がなければ決定版だったかもしれません。

純正初期との比較
Z文字の大きさや線の違いが良くわかります。でも純正ボンネットエンブレムでもZ文字は変更されていますから、見た目で崩れている「Z」でなければまあ許せる範囲かと。
今回の3Dプリントものも、形など概ね再現できたように思えますし、なにせ趣味で作ったものでもあるので、自分で満足できればこれは良いと思っています。
取り敢えず形になったので、今回のエンブレムのモデリング~メッキ加工・塗装はこれで終了という事になります。

実際に装着。
太陽光の下で色合い等を確かめます。
432エンブレムの赤は初期の色より若干濃いかもしれません。でも参考にした初期エンブレムも年数が経過していますので、退色している可能性もありますから、このくらいの赤でよいかもしれません。

近づいてボディとのすき間を確認すると微妙にボディ面から浮いているようでもあります。両面テープですから少しの浮きは仕方ありません。

クォーターエンブレム左側。
前回作った半純正エンブレムは、この角度から見た際に水抜き穴がちょっと気になりましたが、今回のものは水抜きが無いので、その部分については違和感無く見えます。
少し心配なのはレジン製という事もあり、熱でどうなるかという事でしょうか。最近は灼熱の太陽の下に車を長時間置くことも無くなりましたが、一応耐久テストを兼ねてしばらく様子をみる事にします。

右側のクォーターエンブレム。
エンブレムのボディへの取り付け面はうねってますので、エンブレムの裏面をあらかじめ削っておかなければピッタリ付きません。今回のものはメッキに出す前に左右毎に裏側を現物合わせで削っていますので、ピッタリとはいかないものの、そこそこの感じで付いているようです。

今回クォーターエンブレムを4個作ってみた中で、この右側に付けたものは若干文字を大きくしたタイプのはずです。
2mm位大きく作っていますが、思ったほどバランスも悪くないのでこのまましばらく付けてみる事にしますが、こうして正面から良く見直すとちょっとZが大きいような気もしてきます。
やはり自分の中では見慣れた純正サイズがしっくりくるようです。

装着した感じですが、触ってみてもガタツキも無く、これならば走行中飛んで落ちる事も無さそうです。

前回の中期純正エンブレム流用方式も、純正を流用しただけに雰囲気はとても良かったのですが、横から見た際の水抜き穴の問題がありました。
これは横から見た時の問題はありませんが、正面からよく見るとミミズ模様が無い。100%満足のいくものは素人作業では難しいものです。
さらに後日

NISSANエンブレムも色を入れてみました。
これは黒だけ入れるんですが、雑な作業から塗料が溝からはみ出しています。鏡面加工の磨きの段階で若干溝の深さが無くなってしまったのでしょうか、文字の窪みが思っていたより浅くなってしまったのかもしれません。単純に色入れがヘタとも考えられます。

はみ出しても拭き取りがある程度可能なので、拭けばよいという甘さがあるから大雑把にやってしまうのです。
仕上げのため綿棒に溶剤を少し付け、はみ出しを拭きとっていくとそこそこ良い感じになりました。

概ねはみ出しを拭き取った後の樹脂エンブレム(写真:上)、純正(写真:中)、今まで装着していたチタンエンブレム(写真:下)を比べています。
本来の純正エンブレム(中)は外側がメッキで、中央の文字部分は梨地塗装のようになっていて、細かなところまで手の込んだ作りになっています。今回の樹脂メッキではそこまで再現できていません。
因みに純正品でも補修パーツとして、後に樹脂タイプが出ていますから、普段使いでしたら(全面メッキの)樹脂でも良いのかと思っています。

少々輝きに劣るチタンエンブレム(写真:下)ですが、良いところもあって、サビませんし適度な重みもあります。そして熱に強く樹脂と比較し反らない等の利点もあります。重いというのは使用には関係ない事ですが、単体で持った時に重いとなんとなく「ありがたみ」のようなものを感じることができます。(エンブレムマニアだけの感覚かも)
チタンは磨くと独特のチタンの輝きが出てきて、メッキを掛けなくても十分使用できる感じになります。ただ残念なのは、ここのところチタン3Dプリント料金が跳ね上がり、気軽に作れるものではなくなった事でしょうか。この1枚だけでも作っておいて良かったと思っています。

今回は新しく作った、「樹脂メッキタイプ」を装着してみました。太陽光の下で見ると光っています。
コンクールのような催しですとオリジナルが重視されるのでしょうが、普段使いは雰囲気を壊していなければ良いのではないでしょうか。

NISSANの反対側、リヤハッチの3個目の432バッチもついでに装着してみます。
今までついていたエンブレムを外します。ここは二つ穴が開いています。432は432バッチが付きますが、S30ですとNISSANが付く穴です。

本来の二つ穴に入るよう、この432エンブレムはピンも再現してみました。でもこの樹脂のピンは弱いのですぐ折れます。
実用的強度は無いようですからピンは位置決め用として使います。

ピン穴にはピッタリ入りましたが、固定するために両面テープを少しだけ使っています。今回作った3つの432エンブレムの中では、これが一番うまく出来たのではないかと思います。

テープを付けた厚みだけ、端が浮いてしまったかもしれません。

車を飾るエンブレムは、汚れや腐食、装着が無かったりすると寂しいものです。今回は仕上がるまでとても時間が掛かりましたが、一通りきれいなものに置き換えができたので満足しています。複製品とは言え、エンブレムが輝いていると車自体の輝きも増すような気もします。

思い返せば、予備エンブレム作りも、2012年頃にレジン複製から始めて、様々試作を繰り返し10年経過してしまいました。作り始めたきっかけは、製造廃止のオリジナルエンブレムの保護でしたが、なかなか満足のいくものが作れず、以後何度か方法を変えて作ってきました。
今回作った物も、もう少し何とかなりそうな部分もあるのですが、個人レベルで作る限界も感じますので、どうやらこのあたりで妥協することになりそうです。でもここまで再現出来たという達成感のようなものもありますので、面倒なエンブレム関係は今回が最後になりそうです。
<2022年9月>