
関東精機製のウォッシャータンクです。
残念ながら、劣化によりスイッチを押してもポンプが動かなくなっているようです。ウォッシャーの機能は、この手の車に乗る方ですとほぼ使わない機能(雨の日乗らない方ですと)かもしれませんが、最近の車検では水が出る事も確認されますので、ここは補修しておかないといけません。

見るとウォッシャーノズルに繋がるホースも変色していますし、カチカチに硬化しているので交換する必要があるようです。

ホースを外しました。
かなり固くなって変色もしています。ドライヤーで少し温め柔らかくしてからでないと外せない状態で、外しても形が変わらない程固くなっています。

ノズルも外して吹き出し口が詰まっていないか確認します。
少々汚れてはいましたが、洗浄してみると幸いなことに左右とも問題なく使える状態でした。

水が出ないのは作動しないモーターが原因でしょうから、いつものように分解して状態を見ることにします。過去に何度かダメになったモーターを分解していますが、分解して内部のサビ取りや清掃をすると、とりあえずしばらくは使える状態にできるものです。
タンクは変色が進み少々汚れているものの、割れもなく持ちそうなので、モーターが修理できたらこれはこのまま使えそうです。
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モーター・ポンプの分解。
まずはモーターのカシメを起こしていきます。

カシメを外し、ポンプ部分を開けて見ています。どうやら羽の部分が固着して回りにくくなっているようです。以前分解したことのある他のモーターも、皆ここが原因で動かなくなっていましたから、古くなったモーターでは仕方ない事なのでしょう。
タンクには常時水が入っているためここに湿気が残り、モーターも常時動かさず使わない時間が長いから錆びてしまうのでしょう。

内部を見ていくと軸の部分にもサビが結構出ています。

モーターを引っ張り出しました。
このモーター部分を引っ張る際は、ブラシ部分を抜いてから引き出さないといけません。

ブラシ部分。
このブラシがモーターの軸に挟まっていますので、モーター軸を少し抜きつつ、ブラシ部分を先に引き抜く感じでモーターを外します。

ブラシが挟まっている部分です。ブラシは矢印の爪で固定されているので、モーターの軸を少し引くことにより爪が外れます。
ブラシを抜かないと軸は抜けないので、「軸を引きつつブラシを抜く」というイメージです。

本来、モーター軸の先端は羽を固定する小さな金属の板がついています。
このモーターは残念ながら腐食により、回り止めの板がほぼ無くなっていました。(黄色矢部分)

この切れ目に羽を止める板が入ります。

板はこの切れ目にはまり、羽を軸と固定する構造です。
実はこの後、軸に入る金属板を適当に作り、セットして組んでみたのですが強度が足りなかったようで、モーターを回しても羽が回りません。
良い薄板も見つからないので、一旦この部分の修理を中断することにします。

車検の期限も決まっていますので、暫定的に手持ちの予備タンクをしばらくの間装着しておく事にしました。
以前サンマル用に使えるように作り、保管しておいた困った時のミツバタンクです。

端子もサンマル初期用に変えてあるのでポン付けできます。

サンマルにそのまま固定できるアダプタ―が、タンクに直付けしてあるのでそのまま使えます。

直付け加工を行ったタンク内部。一応防水対策のためゴムをはさんであります。

ミツバはメーカーにも純正採用されるメーカーですから、製品の品質はとても良いです。ポンプの性能も良いので水も勢いよく噴射されます。

カチカチになっていた透明ホースですが、内径4mmのビニールホースをホームセンターで買ってきて交換しました。1mでは足りないので余裕をみて2mほど準備しました。
内径5mm(写真はこれ)でも使えると思いますが、少々きつめの4mmを押し込んだ方が抜ける感じも無く、見た目も良く装着できると思います。
※後に出てくるカンガルータイプにも4mmホースは付属しています。

一応これでウォッシャーは車検をパスする状態になりました。ミツバタンクは形が純正より少し大きくタンクのデザインも少し違うので、この見た目さえ気にしなければ信頼性も高く、何の問題もなく使用できるものです。
でももう少し、なるべくコストを掛けずに見た目と機能を両立させる方法はないものが試してみる事にします。

これは通称「カンガルータイプ」と呼ぶのでしょうか。袋タイプの汎用ウォッシャータンクです。

汎用タイプを検索するとたくさんヒットすると思います。その汎用の中でも一番安価なタイプです。でもこれにもモーターは付いています。
うまく探せば野口英世さんがお二人いれば入手できてしまいます。

袋から引っ張り出し形を確認。
モーターの形は純正タイプと似ています。これを分解して、純正モーターに必要なパーツを移植出来ないか試してみたかったのです。
もっと簡単に言うと、(次で比較していますが)電源取り出し口のみの交換が出来ないか、という事になります。

早速カシメを起こして内部を取り出します。壊れてもいないモーターですので、ちょっともったいない気持ちもありましたが、流用できるか確かめるには仕方がありません。
新品を分解して比較してみると、見た目以上に内部の作りに違いが多いことがわかります。特に電源・配線部分は全く違う構造になっているようで移植は無理な事がわかりました。

でも新しい設計だからなのでしょうか、ポンプモーターとしての作りはこちらの方が良い感じに見えます。軸の先端もD型にカットされているので、純正のように腐食して空転する事も無いように思います。羽の形も変化しています。

羽の付く部分が「D型に」カットされています。
サイズ的には電源差し込み部分が出ていること以外、純正と変わらないようですから、これ以上分解して壊すよりも、このモーターをそのまま生かす方がよさそうです。元に戻すため蓋をします。

純正のウォッシャータンクにカンガルー用モーター。
電源の出っ張り部分の変更が出来なかったので、あまりやりたくは無かったのですが、純正のモーター固定用ゴムの一部を切ってこのカンガルータイプ用モーターをそのまま使う事にします。以前このタイプでゴムのアダプターを作って同じように装着したこともあったのですが、純正ゴムを一部切って使う方がエンジンルームからの見え方が良いのです。

サイズや構造が同じなので車体にセットした際は、エンジンルームにこの面が見えるようにセットされます。
そもそもこのタンクを注目して見る人も多く無いでしょうし、この角度から見えるのですから、ほぼオリジナルタンクに見えます。

これに納得できないようであれば、アメリカのショップでほぼ純正同形状のリプロモーターが、少々高価にはなりますが販売されていますし、海外から買うのも面倒ならは、もっと高くなるものの、リプロの新品タンクアッセンブリーも複数ありますから、気に入ったものをチョイスすればよいかと思います。
それと比べますとこちらはゴムの一部を切る必要はあるものの、かなり安価に、そして純正の雰囲気を保ちつつ機能が回復するわけですから、普段使いするならば、この修理方法で十分だと私は思います。

問題といえば一つだけありました。
これだけの付属パーツや、ビニールのウォッシャータンクなどがまるまる無駄になってしまう事でしょうか。ちょっともったいないですね。
いろいろ流用品を探していると、こうして余ってしまうものが結構あるんです。この袋タイプを使っている方で、袋だけ必要!という方がいればよいのですが。
<2022年1月>

後日。
モーターを交換したオリジナルタンクに戻しました。

ちょっと汚れが目立ちますが、機能的には問題が無い「KANTO SEIKI」のロゴ入りタンクですから、これを使っていきます。
モーター取り付け部の見た目もほぼオリジナルで、タンク全体の雰囲気を崩していません。
<2022年1月追加>