ヘッドランプのユニット交換とリレーの追加

この車も製造から約50年程度経過し、未だに当時のパーツを多く使い現役で動いているのですが、S30がデビューした時にこの製品に携わった関係者の方々も、こんなに長く乗る人はそんなに多くはいないだろうと思っていたに違いありません。当初の設計や部品の耐用年数の設定にしても、長く使われる事を想定して設計してはいないと思うので、個々のパーツをみると耐用年数を過ぎているものがきっと多くあると思われます。

 

今回のメンテナンスは今付いている部品を少しでも長持ちさせるべく、良く接触不良を起こすと言われるライトスイッチの保護のため、負荷を減らす目的でリレーを追加しておきたいと思います。

 

 

以前ハーネスのメンテナンスをした際に見てしまった接続点の焼け焦げです。長期間使う事によりこの部分以外でも同じような事が起きているのでは無いかと心配になります。出来る範囲で対策をしておきたいと思います。

 

リレーを追加する為には配線を新規製作する部分があるため、そのついでにという事でランプボディも交換してしまいます。見るとハーネスもかなり傷んで固くなって来ていますので良いタイミングかと思われます。

 

 

ランプボディ(整備要領書の呼び方)は以前何枚か入手して再メッキしてたものを使用します。雑にメッキしてしまったので、前のボディカラーが隅に残っているところがなんとも言えません。

 

ランプボディには調整用の樹脂が付いていませんので3Dプリントで作製し取り付けます。

 

 

このタイプでも良かったのですが、より丈夫そうな後期タイプの形で作製し、今回はそちらを使用しています。

 

 

はめ込むとうまい具合に装着できます。

 

 

いくつかサイズ違いで試作してみたので、試しながら使っていこうと思っています。
ランプボディではこれ以外にハーネスの作製も行いました。オリジナル通りにはいきませんが、劣化したハーネスよりは新しい材料の方がまだ良いかと思っています。

 

 

今回使うリレーは前回(20年位前に前の車でもこれを使った)と同じエーモン製の普通のリレーです。前の時も同じ配線で同じパーツを使用しましたが、特に問題も無かったので再度この組み合わせで作製しています。
上向き用に一つ、左右の下向きで一つずつの計3個使っています。下向きを2個に分けた意味は、比較的多く使うから分けてみたという程度なので、上下1個ずつでも良いかと思います。

 

リレー用のハーネスは、本来のライトハーネス3極カプラーと本体ハーネスのライト用3極カプラーの間に②と③(④と⑤)を割り込ますように作りました。右用、左用があるので②③と④⑤が対になっています。その信号をリレーに繋いで(①がリレーへ繋がれる)バッテリーから直の12Vをライトに送ります。

 

 

リレーの取り付け位置はラジエター横にします。
バッテリーからの配線途中に上向き用に20Wヒューズ、下向き用左右に10Wヒューズをそれぞれ入れました。

 

 

この部分にあるボディの穴を利用してリレーを固定します。一応熱を受けないようステンレスの板を遮熱版として付けていますが効果があるかどうかはわかりません。
でも前回も同じ位置、同じ構造で取り付けを行い、走行中リレーがパンクすることは無かったので大丈夫かと思っています。

 

 

ランプボディの交換を行います。ホイールハウスから手を入れ、ネジ4本を外すとランプボディは外れます。

 

 

写真の左側に見える先の尖っているM5のネジがライトボディの固定に使われているものです。やって見るとわかるのですが、尖ったネジだと比較的楽にボディの受けに入れる事ができるので、うまく考えられているものだと感心します。
ネジ部は15ミリ程度あり、残念ながらニッサンからは入手できません。
先が尖っているこのようなネジは市販品でもなかなか見つける事が出来ませんので、今度右側のネジの先を尖らせて使ってみようかと思っています。

 

 

コイトランプを外しました。平らなレンズのハロゲンバルブ交換式コイトです。球面レンズのコイトでしたら迷わず再使用したのですが、今回は別のタイプを試してみます。

 

 

使用するランプ本体は「IPF」製のものです。

 

 

なぜこれを選択したかというと、「レンズが丸くガラス製である」と書いてあったので実物を見ずに購入しました。でも実際に届いてこれを見た時はちょっとイメージと違うものだったのでびっくりしました。
コイトの昔風の球面レンズのイメージで購入したのですが、このライトはレンズにカットが無く、透明な球面ガラスだったのです。反射板の方で光の向きを調整するというもので、「規格品の丸いライトはガラスにカットがある」と思い込んでいた私の頭の中には無い製品だったのです。まあ最近の異形ライトはこのタイプなのでしょうから、良く考えて買えば驚くこともなかったと思うのですが、今回は丸形にもこういうライトもあるのだと気持ちを切り替えて、このライトを使ってみることにしました。製品自体は国土交通省認証品なので何の問題もありません。

 

 

ちょっと気になるのはライトの箱に入っていた紙です。
古い車は手動でライト検査を行うように指示があります。車検場でもこの様にマニュアルモードで測光すると言えば通じる事なのでしょうか?

 

こうして写真を見る限り、ガラスにカットが施されているように見え、結構良いのですが実際のところは透明な球面ガラスです。でもこのように見えるのですから、これはこれで見栄えがするという事になるのでしょう。
あと、レンズはガラス製ですが、ボディ部分が樹脂なのも現代のパーツという事を感じさせられます。

 

 

配線を確認してスイッチを入れてみると無事にライトが点灯しました。

 

 

上下も切り替わりますのでリレーの配線は間違っていなかったようです。ハロゲンライトとして見ると、新しい事もあり明るくて視認性は良いかと思います。
(60W/55W)

 

壁に当てて光軸を見てみる。目視での光軸位置は悪く無いように見えますが、テスターにかけるとバツが出てしまうのでしょう。
※取り付けが偶然うまく合ってたようで、後日車検の際、×がでませんでした。

 

 

ボディ裏側のライトボディも輝いています。あとはリレーのハーネスをまとめれば完了です。ライトリレーは、カプラーやリレーも今回使ってみた物ならば簡単に入手でるものばかりですし、ライト回路はS30の弱いところでもあります。できれば追加装着しておかれた方が良い装置かと思います。

 

 

リレー追加の配線図。
1970年製造のS30初期車ですとこの配線で良いと思うのですが、念のためこちらの図を参考にご自身で確認しながら線を引くことをお勧めします。

ライトハーネスへのカプラーの刻印で、「ドライブ」は上向き、「パス」は下向きなのだと、改めて自動車用語を学びました。

 

PS30のライト調整の目安として整備要領書に載っていた数値です。(空車時)
でもこれでどうやって調整すると良いのか、そのあたりはちょっとわかりにくいのですが一応メモしておきます。10M離れた板にライトを当て、焦点の位置を調整するのでしょうか。<2021年2月>

 

<追加>

球面ガラスレンズで現在でも入手可能な製品を最後に追加しておきます。シビエです。

 

 

球面ガラスレンズで金属の反射板・・完璧なのですが、私にとっては余分なものが一つあります。

 

 

スモールが内蔵されているのです。これはグロメットを外した状態。この穴だけが私にとっては残念なポイントです。

 

これが本来のスモールの穴の状態です。配線は付いていますが球は入っていません。

 

 

ガラス面もキレイなカットで、とてもよい造りである事がわかります。
まあスモールは使わなければそんなに目立ちませんから大丈夫でしょう。
何年先かわかりませんが、今のライトが傷んでしまった時の予備としてこちらを入手してみました。

 

S30にポン付けできますから、球面ライトが良いと思っている方は入手しておいても良いかと思います。

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