ナンバー灯のバルブ交換

前回の車検時にリヤ周りのライトバルブ交換をある程度までやっているのですが、今回はその際にやり残したナンバー灯のバルブを交換する事にします。
前回の車検・・つい最近のように言っていますが、あと2か月でまた車検がやってきます。2年なんてあっという間です。
ナンバー灯はコイト製。
古い車の中ではパーツ供給状況が比較的良かったS30ですが、50年以上経過した現在、製造廃止のパーツが多くなり、残念ながらナンバー灯も数年前に廃止になったようです。
それでもS30型は恵まれていて、社外品であればほぼ同じ形をした新品を入手する事が可能なようです。
この部分は樹脂で出来ているので、経年劣化で変形や割れ、色褪せ等が出てくると思います。リプロ製品といえども新品が入手できるのはありがたい事です。

因みにこの「ナンバー灯」ですが、S30初期(通称:ワンテール)の専用となり、後のS30~S31の中期・後期の物とは互換性が無いようです。
その中期・後期用は初期用の弱点が改良されたのか、防水性が上がるなど作りは良くなっているようです。
バルブ交換のための分解開始。
今回は新品交換では無く、バルブ交換のみ行います。前の車でこの部分を分解した記憶はあるのですが、仕組みはすっかり忘れてしまいました。
でも大きさからしてあまり複雑な構造でもないでしょうから、とりあえず正面から見える3本のボルトを外し(結構長い!)分解に取り掛かります。
ナンバー灯の内部。
3本のビスを外すとカバーを外すことができます。
内部には防水のためのゴムと、バルブが見えます。このバルブは事前に「整備要領書」で調べていて、G18タイプの12V-7.5Wである事は分かっています。

外したバルブ。
こんな状態だったようです。
どれだけ使用していたのかはわかりませんが、腐食が始まってきていますので交換は正解でした。

バルブをよく見ると、整備書通りの12V-7.5Wが付いています。
事前に買っておいた12V-7.5Wバルブ。
※参考までに、最後にアッセンブリーで出荷されていた「純正ナンバー灯」には12V-8wが組み込まれていたようですから、7.5Wが無ければ8Wでも良いでしょう。
あまりW数の大きなものですと、熱がこもり良くないと思います。
バルブを交換。
バルブ交換後は単純にナンバー灯のケースを戻し、先ほど外した3本の長いビスを戻せば完了と思っていました。
ところがビスをいくら回しても固定されません。
なんでかな?と思い、ボルトの入る締め込み部をよく見ます。
どうやらボルトが入る内部の受けには、ナットがはめ込まれているだけで、固定はされていません。裏側から押さえていないとずれて奥に入って、簡単に外れてしまう構造だったようです。
そういえばそんな設計だったような・・30年位前に分解した時の事が思い出されます。

受け部のナットが本体から外れ、裏側に落ちてしまったような音がするので、ナンバー灯の本体固定部分を外します。
本体を外すにはこの2か所のビスを外さなくてはいけません。
今回のバルブ交換は初めからここを外して作業するのが正解だったのかもしれません。

固定のビスを外すとちょっと汚れが・・・
前のオーナーさんはワックス掛けが好きだったので、そのワックスが固まった汚れのようです。
こういったところで昔のオーナーさんと交流していた頃を思い出します。

ナンバー灯本体側。
ビス2本を外しナンバー灯本体を車体から外すと、内部はほこり等で結構汚れています。
ここは外に出ている部分ですし、劣化で樹脂も変形しますし、パッキンも傷んできます。気密性も落ちてきているのでしょうから、これは仕方ないところです。
本体はハーネスでボディに繋がっていて、ギボシから外す事もできるのですが、年数が経過していることもあり、外さす作業しました。
ちょっと作業性は良くないのですが、これで裏側のナットに触れます。

カバー部分の内部。
この部分がバルブの光を外に出す透明な樹脂(劣化していて透明に見えませんが)になっていて、温かみのある光でナンバープレートを照らします。
この後、濡れたペーパーで拭いてみたのですが、透明は回復しません。少しマシという程度です。ここまで劣化すると厳しいですね。

参考までに、新しいものはこの程度の透明度のようです。
全く違います。

その透明な樹脂が付く部分には、こういった金属のカバーが被さるようになっています。
おそらくバルブからの熱を遮断するための遮熱板だと思うのですが、カバー側に溝が入っているので、それに合わせて入れるときっちり定位置に収まる仕組みです。

ずれてしまう本体側ナットのイメージ(本体裏から)
ナットは固定されていないので、こういった感じで横を向いてしまう時もあると思います。ボルトが入る位置に戻し、こちら面から軽く押さえておいてボルトを回し入れていきます。
ナンバー灯本体が新しいうちはナットもずれにくい構造のようですが、劣化してくると外れやすくなり、裏から押さえておかないとボルトと噛みません。
今回は行っていませんが、このナットは本体に接着してしまった方が良いのかもしれません。
ナットが動かなければ表側の3本のボルトを外すだけで、バルブ交換が行えます。

点灯を確認。
私の好みの白熱球独特の灯でしっかり照らしています。
この車のようにナンバー灯の透明樹脂が曇ってしまっても、バルブさえきっちり点灯していれば、機能してくれるようです。
でもこういった狭い空間(ナンバー灯本体内)では、白熱球を点けて熱を出すより、今風のLEDで消費電力を減らし、熱も控えめ、というものの方が車には良いのかもしれません。
<2025年10月>